• y.yuki

サイドストーリー


"GRUNGE SOUL"および"GRUNGE SOUL LOST SONGS"に収録されなかった曲がある。アレンジが決まらなかったり、ミックスがうまくいかなかったり、要はいまひとつだった曲と、あえて今回は表に出さず、しかるべきときがくるまでキープしておこうと思った曲だ。

当初ぼくが考えていたプランは、同時に2枚出すというもので、それは今回のリリースで実行されはしたが、本編とアウトテイクという2枚ではなく、まったく傾向の異なった2枚を同時に出すというものだった。

"GRUNGE SOUL"のサイドA、サイドBというタイトルで、サイドBは今回リリースした"GRUNGE SOUL"のことで、サイドAはもっとラディカルな、それこそグランジロックのような作品にしようと考えていた。

結局、アルバムにするには楽曲が足りなかったことや、レコーディングのメンバーが見つからなかったことなどがあり、サイドAは見送ることにした。

"GRUNGE SOUL"は、ぼくにとって原点に回帰した作品であるといえ、20歳代のときに声をかけてもらって、いわゆるJ-POPのなりたちから、曲の書き方までを覚えながら作家としてデビューする以前の、もっと尖っていた頃のぼくの音楽に酷似していると、今になって思う。

当時レコード会社のディレクターによく言われたのが、いいんだけどこれは売れないよ、という言葉。

結局、ぼくはぜんぜん変わっていない。まわりまわって、同じ場所に戻ってきたのだ。"GRUNGE SOUL"を聞いて、あるいはMVを見て、随分と変わりましたね、という人もいるけど、ぼくは全然変わっていないし、そもそも変わろうなんて、これっぽちも思っていない。

ただ素直に自分の音楽と向き合っただけだ。

サイドAでやろうとした、ラディカルなロック。これは10歳代後半から20歳代前半のぼくがやっていた音楽に、多分近いのだと思う。この歳になって、そんなことをやろうとするのは、あるいは馬鹿げていることなのかもしれないけど、同世代のみんながやるような、大人の音楽をぼくは受け入れることができない。あいつ馬鹿だな、と言われるくらいが、ぼくには合っているのだと思う。

#サイドストーリー

0回の閲覧
  • grungesoultokyo_facebookpage
  • y.yuki@yoshihiro_yuki
  • yoshihiro_yuki_instagram
  • grungesoul-tokyo_tumblr